一部の情報は、2021年3月までの旧社名を含めて当時のまま掲載しています。
 
活動報告

「丹沢の自然シンポジウム」の参加報告


■開催日:  2018年11月25日(日)
■主催:   丹沢ブナ党
■開始場所:横浜市市従会館(横浜市西区宮崎町25 )
■参加者: 端数倶楽部からの7名
■記念講演:「ツキノワグマを巡る現状と展望について」
     小池 伸介(東京農工大学大学院農学研究院准教授)
■パネル討論:
  小池 伸介(東京農工大学大学院農学研究院准教授)
  長繩 今日子(丹沢ツキノワグマ研究会代表)
  羽太 博樹(神奈川県自然環境保全課副課長)
  坂口 裕佳(かながわ鳥獣被害対策支援マネージャー)
  梶谷 敏夫(丹沢ブナ党代表、司会)

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■概要

昨年のシカ問題に続き、今年は再び丹沢の熊についてのシンポジウムで、人間の生活や里山の形態の変化とそれにともなう熊の活動について考える機会をもらったと思いました。考えることが多いシンポジウムでした。

■参加者の感想

  • 丹沢で登山をしていると、鹿はもとよりニホンカモシカやイノシシなどの動物を見かけることがありましたが、まだ熊を見かけたことがありません。丹沢に熊は本当に生息していたんですね。丹沢の身近な自然と動物たちとの共棲というテーマは、これからも興味を持って生活したいと思います。
  • これまでは、人間と動物の関わりを深く考えず登っていた丹沢でしたが、今回、先生をはじめ丹沢での活動をされている方々の貴重な話しを伺い、クマの行動を理解しつつ、クマが山に住める環境になるように何かしら出来たらなと思いました。
  • 丹沢の自然が守られ、クマ(約40頭)が生きられる森が残るよう今後とも交流して行きましょう。
  • 基調講演をしてくださった東京農工大学の小池先生のレクチャーは1時間という限られた時間でしたがツキノワグマの生態からはじまって「錯誤捕獲から殺処分になるケース」や「不幸な出会いによる殺処分」などの課題。そして不幸な出会いを避けるにはどうしたらよいのかというところまでじっくりとお話しをうかがうことができました。
  • ビジュアルなものが一番印象に残りますね。無人カメラによるクマの映像は見ることができないクマの行動を垣間見ることができて、感動でした。「人間を恐れないクマ」の映像はチャーミングだったけれど、人間を恐れないがゆえに「殺処分」になったと聞いて胸が痛みました。
  • 今回のパネリストの方々、会場の方々、皆、熊を愛していることがわかりました。熊が生態系の頂点であり、シンポジウムの副題である「熊生きる森を目指して」のテーマが理解されたのだと感じました。熊に遇いたいと思いながら、静かな生活をしてほしいと願っています。シンポジウムに参加したことで、「熊、出没注意」という看板が緊張感を呼び山登りの苦しさを軽減させてくれているのだと再確認しました。

■丹沢ブナ党

端数倶楽部の助成先です。
1990年に団体を結成以来、丹沢のブナ林で自然環境保護活動、ブナの健康度調査を行っています。
Webサイト http://tanzawabunato.web.fc2.com/index.html

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