FB浜社長インタビュー~社会貢献は無理なく、身近なところから~
トップ経営層インタビュー第二弾として、4/24(月)東京ミッドタウンにてFB浜社長にインタビューさせていただきました。
CSR経営の理想像、社員に期待することなど社会貢献に関するお考えをお伺いしました。
ぜひ動画でお楽しみください。
浜社長、御多忙のところインタビューへ応じていただきありがとうございました。
【インタビュー内容】
- 2023年4月24日(月)
- 東京ミッドタウン 談話室にて
- お聞きしたポイント
・浜さんの考えるCSR経営のあり方
・社会貢献について社員に期待すること
・ボランティア活動体験談
・端数倶楽部運営委員へのメッセージ
【インタビューコメント抜粋】
(Q1)浜社長の考えるCSR経営とは?
CSR経営には7つ程度の原則があるが、私は「社会に対してどう信頼を得るかという活動全般」をCSRと呼ぶぐらいがいいのかなっていうような気持ちを持っています。
そのため、会社が社会から受け入れられ、信頼される存在であることを意識して経営をしていかなければならないと思っています。
では何と何を、誰がやれば信頼を重ねられるかがまた難しく、当たり前のこと、例えば何か不都合なことが起きたときに、そのことをオープンに公表していけるかとか誠実さが大切だと思いますので、会社の経営者つまり経営の顔はもちろん、社員一人一人が誠実でオープンで嘘をつかずにクリアであることも大事だと思います。いま利益を出して社会に受け入れられることで会社が発展してきているという中で、利益が上がっているのは自分たちの努力のおかげもあるが、日本という国、社会があるからこそ発展できているところもあるので、無理のない範囲できちんと世の中、社内はもちろん社会に対しても還元できたらいいなと思っています。
会社の中で言うと、障害者の方への働く場の提供やその人たちがさらなる教育を受けることができるよう資金や人を出していくということもその一つであり、社外に対してもオールFBもしくはFFグループの個性活動としてやっていきたいと思います。
例えばスポーツに対して補助などの活動をして、社員みんながそのクラブ活動を応援したり、グループ意識を持って頑張っていけるよう応援することもできると思うので、いろいろな広がりの中で分け隔てしないことが大事だと思います。
今、富士フイルム スタジオアリス女子プロオープンという大会をサポートしていますが、そういう一部の素晴らしいプレーヤーだけではなく、それに向かって頑張っているところに対しても、少ないながら賞金を出すなどのサポートや応援に対しても興味があります。
優れたプレーだけを応援するよりも、例えば会社設立以来の60年近くも行っている高校サッカーのサポートという活動が大切で、高校生が人生をこれからどう生きるかっていう原石の間に、そういう素晴らしいステージに対して企業として少しでも応援できることが幸せだと思っています。
そのためにももっと利益を上げて、社会に対する活動をできるようになりたいなと思っています。
(Q2)社員へ期待することは
CSRとか社会貢献というとすごく難しいこと、大変なことをやるなど、少し身構えるところがありますが、そうではなく、自分のできることをやるといういうことが良いと思います。
例えば、とても仕事が忙しかったり、ちょうど家族を持って子育てが大変だったり、それによって経済的に苦しい時期もあれば余裕がある時期もある。自分のライフワークステージによる、それぞれのシチュエーションの中で本当にできることを自然体でやる、それが社会貢献だと思うので、難しく考えたりせずにやれる範囲でやれたら良いなと思います。そういう点で端数倶楽部の、給料の端数を毎月ペットボトル1本程度ならいいかなと、できる範囲で行動し、理解する人がいて、全体である程度の金額を集めて使えるということが素晴らしいことだと思います。
それも行動できる形の一つだと思います。
そういう本当に自分ができることをできる範囲でやるっていうことで、あまり気負ったり、「俺、社会貢献してやる」みたいなことではないような気がします。
(Q3)個人的に社会貢献につながる活動は行っていますか?
私はすごくやってるわけではないです。富士フイルムでは労働組合に居たので、夏休みにツアーを組んで砂漠に木を植えて行くといった企画をしていました。
やれることをやるという意味では、プライベートでワインがすごく好きで、いま町おこしとして練馬区でブドウを育ててワインを作るためのワイナリーがありお手伝いしています。
練馬区で使っていない畑をお借りして、そこでブドウを育ててワイン作る活動に参加して手入れをするようなことをやっています。ブドウを仕込むとかワインにするところは手伝いたいという人が多いですが、その前段階の、雑草を取るとか虫を除去する、あと雨が降った時に傘を掛けるとか、鳥に食べられないように網をかける等は結構な力仕事になりますが、専務の時代くらいまでは大体月に一回なり二回ほど、活動のお手伝いをしていました。あまり大した活動ではないんですけど、自分のできる範囲でやっています。
また、富士フイルムに居た時に熊本工場を作った経緯があって、熊本県でもいわゆる耕作放棄地というか、作り手がいなくなった田んぼ関連のお手伝いをしました。田んぼが干上がると、自然の水の循環が悪くなるので、いわゆる「水田お助け隊」を作って従業員のみんなで田植えとか大事な時に手伝ったりしました。
そういう活動に参加させてもらって、東京から行ってお手伝いをすると、大して働いていないのに終わった後にコメが送られてきりして、何かお米目当てにやっているようになりましたが、そういうお手伝いによって地域の水が保たれ、自然全体の循環が良くなることも一つの社会貢献だと思いながらやっていました。そのため自発的にやっているというよりじゃ、たまたまそういうプログラムがあって、ちょうど時間があるから参加してみようかなと、そんな軽い感じでやっていました。
そういう参加の仕方でも良いと思いますので、皆さんもハードルが高いとは思わずに気楽にできること、少し面白そうだな、そんなイベントを探してみようかな、みたいな感じでやるのが良いと思います。
(Q4)端数倶楽部の運営委員へメッセージをお願いします
実は端数倶楽部についてよく知らず、今回インタビューを受けるにあたって理解しました。
長い歴史の中でやってきた、もちろん給料の中の端数分を集めそれをパッケージにした運営資金があって、団体を選んで寄付するというところもありますが、それ以外もいろいろな部会に分かれて活動は本当に素晴らしいこと思います。
また、それを同じ人が継続というのも良いが、自分ができるステージで手伝い、このバトンを渡していくみたいな活動は、地味だけれど続けていくことに価値があって、本当にすごく素晴らしいと思います。オール富士フイルムビジネスイノベーションの素晴らしさというのは、凄くきちんと継続していると思います。例えば、高校サッカーの応援、ゼロックススーパーカップ(当時)も応援はもちろん、長く地道に続けていくことがとても優れた会社で、それは社員の皆さんがそういった力を持っているからこそだということだと思います。
この活動をもっとアピールし継続する。それを一過性の花火で終わらせるのではなく継続していく、その形はもしかしたら世の中にとって形は変わるかもしれないけれど、継続してやっていくということがすごく意味があることだ思います。
ぜひこういう活動をもっとアピールし、仲間を増やし、自分のできる範囲で本当に長く続けてもらえたらなという思います。本当に今までの活動に心から敬意を表するとともに、今後もぜひ頑張ってほしいなと思います。