一部の情報は、2021年3月までの旧社名を含めて当時のまま掲載しています。
 
活動報告

【報告】『徳島で川から学ぶSDGs〜川の水質浄化体験とリバークリーン』を実施しました


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   開催日:2024年5月11日(土)~12日(日)
   天候: 5月11日 晴れ  5月12日 曇り後雨と風         
   参加人数15

徳島では20年ぶりのイベント開催です。15名の参加者(10名は関東から)が集合しました。
20年前に参加の一名を除き、14名は徳島企画初参加です。

■5月11日(土)の活動 ~川の水質浄化活動~

【活動の背景】
徳島県の東部中央に位置する小松島市は下水道の普及率が0%(つまり下水道なし)。そのため台所からの生活用水の約7割がそのまま流され、市街地を流れる小川はヘドロでドブ川状態になっています。

汚れた河川を魚の住める川にするため、NPO法人エコロジカル・ファーストエイドの佐藤代表が考案した水質浄化装置を自ら製作し、川の環境改善に取り組んでいるのが、地元高校生のチームRe:ver(リバー)です。その活動は 新聞などメディアで多数取り上げられています。

2024 Tokusihma 2.jpg端数倶楽部は2022年度、高校生たちに浄化装置の材料費を寄付し、製作を依頼。約10ヶ月かけて完成した新しい装置は「端数倶楽部号」と命名され、20233月の進水式以来、順調に稼働を続けています。
<進水式の様子> 
【報告】ふるさとの川を守る、水質浄化装置YOUの「端数倶楽部号」が稼働開始!

【今回の活動】
(1)チームRe:ver の高校生たちの活動報告、(2)端数倶楽部号の水質浄化効果の検証と川の清掃を行いました。

(1)チームRe:ver からは、装置の製作に加え、日々、下校後に水質状況を記録しながら、家庭や学校で汚水を減らすための啓蒙活動を行っていることが報告されました。
また、佐藤代表からは、SDGsの17の基本を交えた活動で高校生の成長をはかりながら、高齢化の進む町で住民との交流により地域の活性化に取り組んできたこと、ご自身の経験などをお話いただき、感動した参加者からの質問や感想の発言が止まりませんでした。

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(2)活動報告の後、数倶楽部号の設置された小川に移動。佐藤代表から説明を受けながら、川に沿った500メートル周辺の清掃作業を行いました。
端数倶楽部号による浄化で、数メートル先の下流域の水質が明らかに変化しており、小魚がいることも確認できました。

また、その日の夜は、佐藤代表、翌日訪問のNPO川塾の塩崎代表と参加者とで交流会を開催しました。

■5月12日(日)の活動 ~吉野川の自然を学ぶ~

【活動の背景】
吉野川は全日本三大暴れ川の一つで四国三郎の異名を持っています。今回は、徳島市と隣接する石井町第十(地名)に、吉野川を分流する目的で約270年前に作られた石造りの固定堰(せき)である「第十堰」(昭和40年代にコンクリートで補強)について学びました。

端数倶楽部は20年以上前に、第十堰の保存活動をしていた「吉野川シンポジウム実行委員会」や吉野川の体験活動を行なっていたNPO法人吉野川みんなの会の「吉野川自然教室」に寄付を行なっていました。その「吉野川自然教室」を引き継いで、NPO法人 川塾を開いたのが塩崎代表、その活動拠点が「お堰の家」です。

【今回の活動】

  1. 第十堰の見学
    徳島駅前から車で移動予定を変更し徒歩で第十堰へ。塩崎代表が堰の歴史、文化的価値、住民が守った経緯を説明。

  2. 川塾の活動報告
    川塾活動報告で、塩崎代表が移住経緯や吉野川での環境学習活動を始めた経緯を紹介。

  3. 吉野川河口の住吉干潟観察
    住吉干潟を訪れシオマネキを観察。清掃予定は雨と強風で中止し、その場で解散。

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観察後に干潟の清掃も行なう予定で準備していましたが、雨が本格的に降りはじめ風も強まったため、作業は中止としました。そして雨の中、現地で解散し、2日間の活動を終了しました。

■最後に(企画者より)

NPO法人は、ほとんどが年金や他からの収入があるボランティアによって支えられており、若者が飛び込むには経済的にも厳しい現実があります。そのような中、二人の若い代表が、環境や教育の分野でSDGsにつながる活動を行っていることが心強く感じられた、有意義な2日間でした。

■参加者の感想(アンケートより)

  • 前回の石垣での海の保護活動に感動し、今回はリバークリーンに興味を持ち再参加。佐藤さんの人柄や活動に感銘を受けたが、もう少し清掃活動の時間が欲しかったとの声も。

  • 初参加者からは、端数倶楽部や徳島の高校生によるリバー、川塾の活動を知れたこと、第十堰や干潟の学びが有意義だったとの感想。

  • 徳島訪問や端数倶楽部イベント参加が初めてで、現地の自然や人との交流を楽しみ、家族で満足した参加者も多数。

  • 水質浄化の仕組みや高校生の活動に関心を持ち、直接話を聞き、端数倶楽部号を見学できたことを評価。

  • 副担当の依頼で参加したが、高校生や佐藤氏、塩崎氏の人柄や活動に感銘を受けたとの声も。

  • 20年前の吉野川訪問の思い出と案内文に惹かれ再訪を決意した参加者もおり、「川塾」が子どもたちに吉野川の魅力を伝える活動を続けていることを知った。

  • 新しい寄付先「エコロジカル・ファーストエイド」に好印象を持ち、企画者の説明にも賛同する声があった。

  • 小松島市で高校生が作った水質浄化装置を見学し、生活排水による汚濁を大幅改善する成果(COD値250→19mg/L)に驚嘆。地域の人との交流を活動の原動力とする高校生の姿に「シビックプライド」を感じた。

  • 技術指導を行う佐藤氏の活動背景をTEDxプレゼンで知り、理解を深めたとの参加者もいた。

■ 協力

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