【報告】ブルボンヌさん講演「自分らしさが社会を変える~LGBTQ+・男性・女性とは」
2024年7月17日、豊洲ベイサイドクロスにて女装パフォーマーブルボンヌさんによるセミナー「自分らしさが社会を変える~LGBTQ+・男性・女性とは」 を開催しました。
会場にいらっしゃった方は16名、オンラインは14名。様々な場所から参加していただきました。ブルボンヌさんは往年の名曲、ダンシングクイーンの音楽とともに登場、ディナーショーのような華やかな雰囲気で始まりました。
■オネエの定義
まずはじめはブルボンヌさんの問いかけ。様々な芸能人の写真を見せながら、「オネエとは?」から始まりました。私たちはどこで判断しているのか?服装か、しぐさか、言葉遣いか。オネエと呼ばれるタレントは性自認、手術の有無、性指向もバラバラなのにも関わらず、一つの属性として認知しています。共通点はどこにあるのでしょうか?結局「男性だけど振る舞いが女性らしい」という部分だけだったのです。属性は様々なのにテレビのバラエティでは男性タレントを追いかける、という性指向を決めつけたお決まりのパターンが、最近はアップデートされており、教育番組などに呼ばれることが多くなったそうです。
■まわりにLGBTQの人はいますか?
会場では手を挙げる人がちらほらいらっしゃいました。電通の調査によるとLGBTQの割合は10パーセント程度。これは左利きやAB型の人の割合と同じです。左利きの人やAB型の人に生まれてからあったことないという人はかなり稀ですよね。本来であればどこかで会っているはずの私たち。会えていないということは、それだけ社会が、人がそういう空気を醸成してしまっているのです。こういった社会制度における性差別が世界経済にかける負担は年間6兆ドルともいわれており、ジェンダーギャップも日本は先進国で断トツ最下位となっています。
■企業がLGBTQの取り組みをサポートするわけ
そういった社会を変えようとTRP(東京レインボープライド)の企業出展は年々増えてきています。企業価値を高める活動としてメッセージを発信するだけではなく、人材獲得や顕在化している10パーセントの市場に対して商品をアピールしていくという狙いもあるようです。
■いまは自己肯定感が低い人が多い
そして、話題は自己肯定感へ。
社会から応援されていないと感じると、自己肯定感が下がって後ろ向きな行動に繋がってしまいます。最近の子供たちはSNSで比較する環境が出来、とても自己肯定感が下がってしまうとか。
自身の性指向から自己肯定感が下がってしまったことで人前で手を繋げず後悔したほろ苦い恋愛話とともに教えていただきました。
■RuPaul(ル・ポール アメリカのドラァグクイーン)の名言
「自分を愛せないでどうして他人を愛せるの」
まずは自分自身で自分を愛するということの大切さを教えていただきました。
■これからの未来
これから少子化は進みます。いままでは人を同じ型で抜き、効率的に働くことができました。しかしこれからは少ない人たちが色々な方法で輝いていく方法を考えないと立ち行かなくなります。過去に型に抜かれて捨ててしまった部分にも本当はいい部分があったかもしれない。私たちはこれからの日本のために、一人一人が輝ける方法を探していかないといけません。これは富士フイルムのパーパス「笑顔を増やしていく」にも通じるところがありますよね。
■最後に
質問タイムでは、悩みへのアドバイス、子供へのエールなどリラックスした雰囲気で進みました。
よく想像される「セミナー」とは違って、笑いあり、まじめありの風変わりなイベントとなったのではないでしょうか。
自分の性について考えるきっかけになりましたとの声も沢山いただきました。
<参加者アンケート> ※一部抜粋
Q. 参加しようと思われたきっかけはなんですか?
・LGBTQ、ジェンダーレスなどなんとなく見聞きするがしっかり理解したかったため。
・多様性は重要なトピックであることから、理解を深めたいと考えたため
・何となく面白そうだったので
Q. セミナー後、あなたの考えに変化はありましたか?
・女装が滑稽に見えるのは、男尊女卑の社会背景があるため、というお話にはっとしました。
・基礎的なことからわかりやすく且つ面白く話をしてもらい、LGBTQ+に対する理解がなんとなくレベルからかなり高まりました。また、自己肯定感を上げることができる職場作りが大切だなと感じました。
・セミナーを受けて、自分らしさがしれました。自己成長に伝わるアドバイス受けられて良かったです。
Q. 最後に一言
・男性、女性ってなんだろう、と考えさせられました。また、自己肯定感が高いと他人も肯定できる、というお話がとても素敵だと思いました。
・世の中で差別等が無くなり、皆んなで共存出来る暮らしをしたいと思いました。
・人から褒められた時に、「ありがとうございます」と素直に受け入れる自己肯定感は今後実践していきたいと思います。
・一部の人が聴くだけでは本当にもったいない講演会でした。勉強になるだけでなく、たくさん笑って、心が軽くなるような内容でした。
いかがでしたでしょうか。
国文部会では来年も、LGBTQに関する活動を続けていきます。
引き続き応援よろしくお願いします!そして仲間も随時募集中です!
端数倶楽部 国文部会