【報告】『白神山地_ブナの森、復元・再生活動』を実施しました
1993年12月ユネスコ世界遺産に登録された白神山地の自然保護活動を実施しました。
豊かな自然を育む「山」「川」「海」の水の循環を守るため、山中にてブナの植樹を体験しました。
開催日:2024年7月7日(日)
天候:雨
参加人数: 9名
■活動報告① 現地自然保護活動
白神山地の自然環境を守る活動を行っている、特定非営利活動法人 白神自然学校一ツ森校と連携し、ブナの植樹を実施しました。
参加者は全員、弘前に前泊しており朝8時30分に宿をレンタカー2台で出発しました。
山道を抜け日本海近くの道の駅で休憩をはさみ、1時間半程度で集合場所の白神自然学校一ツ森校に到着しました。
【白神自然学校一ツ森校 教室の様子】
到着時点では小雨が降っていましたが決行を決め、白神自然学校一ツ森校 代表理事の永井さんより入山の注意点や作業の流れをレクチャー頂きました。
この地域一帯は熊の出現も珍しくなく、遭遇を回避するために爆竹を鳴らすことや、万が一遭遇した際の対処方法を教えて頂きました。
まずはブナの苗を回収するためさらに車で10分程度里の奥に進んでいきます。
最後の民家を過ぎると「ここからは携帯電話の電波が届かない」とのことでした。
【雨の中苗所に到着】
苗所に到着したころには雨が強くなっていましたが、参加者はカッパを着て黙々と作業に取り組みます。
苗を抜き、山中に運ぶため袋に移し替え、上から黒土をかぶせて完成です。
天候が悪くまた想像以上の肉体労働でしたが、終始和気あいあいと良い雰囲気でした。
【苗を運ぶための作業の様子】
苗をトラックに積み終えると、車はいよいよ白神山地の中へ入っていきました。
いくつかの集落を抜け、一般車両立ち入り禁止の道を通り、30分程度で到着しました。
到着直後の爆竹が効いたのか周囲に熊の気配はなく、早速植樹に取り掛かりました。
【白神山地での植樹の様子】
苗を枯れないようにするために、穴を深く掘り、苗を入れた後はたくさんの土をかけ、全体重をかけて押し固めます。
こちらも足場が不安定で、かなりの肉体労働でしたが1人1本植樹を完成させることができました。
記念撮影の後は小休憩をはさみ、数年前に別の団体が植樹をしたエリアに移動し、今度は雑草取りに取り掛かりました。
せっかく育ってきたブナに大地の栄養と十分な日光を届けるため、30分間ひたすら雑草を取り続けました。
その頃には雨が程よく気持ちよく、大自然を体で感じながら各自のペースで作業しました。
【雑草取りの様子】
■活動報告② 白神山地に関する講義
30分程度で再び白神自然学校一ツ森校に戻り、待ちに待った昼食を頂きました。
地産の野菜や魚介類を用いたお料理を頂き、午前の疲れを癒しました。
【白神自然学校一ツ森校で頂いた昼食】
昼食後は永井さんによる白神自然学校一ツ森校の活動に関する講義を受講しました。
白神山地に生息する動物・植物の説明や「またぎ」という熊の狩りに関する貴重なお話を頂くことができました。
【永井さんのお話を聞く参加者】
現地に来たからこそ白神山地の歴史と、長年にわたる人間と動物の関りを知ることができ
大変有意義な活動とすることができました。
■参加者アンケート(抜粋)
・簡単には行けないところに行けるので参加させていただきました。
初めての植樹活動ができて、普段関りのない方々も会えて楽しかったです。
・白神山地を守っている地元の方々との交流・会話を通じて白神山地に対する愛を感じながら、活動自体もとても楽しむ事ができました。
・日本の林業や森林維持の課題を目の当たりにすることで理解が深まった。
・雨の中にもかかわらず種から育てたブナを植林でき、かつブナがこの地域の自然を守るうえで大事なことを実感でき、達成感、満足感をあじわうことができた。
■協力:特定非営利活動法人 白神自然学校一ツ森校
Webサイト<school.shirakami.gr.jp>
以上